活動情報

社会保険未加入対策について

date:2012/05/15

現在、建設産業が直面している課題の根本的な原因の一端である「過剰供給構造」に関して、「建設産業の再生と発展のための方策に関する当面の基本方針」(平成23年1月6日/国土交通省建設産業戦略会議)において、「我が国の建設産業は、建設投資の急激な減少により需給バランスが崩れ、過剰供給構造にある。この結果、競争の激化による受注価格の低下等により、人材の育成等に取り組んでいる優良企業ほど経営が苦しくなっているとの指摘があるなど、産業全体としてかつてない厳しい状況に直面している。地域においては、地域社会を支えてきた地域建設業が疲弊し、これまで担ってきた災害対応等の機能の維持が困難となり、災害対応空白地帯が発生する等の問題が指摘されている。また、労働環境へのしわ寄せ等により、若年者の入職が減少し、建設生産を支える技能・技術の承継が困難となっている。」と指摘しています。

また、同年6月23日に発表された「建設産業の再生と発展のための方策2011」において、建設産業が直面する課題として、「技能労働者の雇用環境と社会保険等の加入状況」からの現状分析を行い、建設投資の減少に伴い売上高が減少する中で、技能労働者の非社員化・非常勤化、日給月給制等への転換等を行うことで、労務費や外注費等工事原価の縮減を図り、その結果、労務費が変動費化し、賃金の低下等、技能労働者の雇用環境の悪化が進んでおり、加えて、法定福利費を適正に負担しない保険未加入企業が存在していることが、若年入職者の減少と就業者の高齢化の一因となっていることを指摘し、重層下請構造が、間接経費の増加による生産性の低下と労務費へのしわ寄せ、施工責任の不明確化・品質の低下、安全指示の不徹底等による安全性低下といった問題を生じさせていることに言及しています。

保険未加入企業の排除に関する施策については、機関誌等でも既にお伝えしていますが、前述の下請企業を中心として、特に年金、医療、雇用保険に未加入の企業が存在し、その結果、技能労働者の処遇が低下し、若年入職者減少の一因となり、適正に法定福利費を負担する企業ほど受注競争上不利となっているとして、国土交通省では総合的対策の推進を打ち出しています。

先ず第1に、「行政・元請・下請等の関係者が一体となった保険加入の推進」を掲げ、行政、建設業者団体、関係団体による推進協議会の設置と各建設業団体による保険加入計画の策定及び推進を図り、第2に、「行政による制度的チェック・指導」として、@建設業許可・更新時の加入状況確認<建設業許可・更新の申請時に保険加入状況を確認し、未加入企業を指導>、A建設業担当部局による監督<建設業法に基づく立入検査等により、保険加入状況、元請企業の下請企業指導状況を確認・指導及び指導・通報をしてもなお保険関係法令に違反する企業に対する監督処分>、B経営事項審査の<経営事項審査における保険区分の明確化、減点幅の拡大>、C社会保険担当部局(厚生労働省)との連携<社会保険担当部局への通報、社会保険担当部局からの働き掛け>を予定しています。

第3に、建設企業の取組みとして、@元請企業による下請指導<施工体制台帳、再下請通知書、作業員名簿等により、下請企業の保険加入状況を把握し、未加入企業を指導>、A元請企業・下請企業による重層下請構造の是正に向けた取組み<元請企業、下請企業(特に1次下請企業)による重層下請の抑制に向けた啓発・指導及び下請企業における適正な受注先企業の選定、未加入企業との請負契約締結の抑止>、B建設企業(特に下請企業)における取組み<雇用関係にある社員と請負関係にある者の明確化・雇用化の促進、雇用関係にある者の保険加入徹底、業界における見積時の法定福利費の明示等>。

これらの諸施策により、実施後5年を目途に、企業単位では許可業者の加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目指し、将来的に「保険未加入作業員の現場入場を認めない(未加入者の排除)」ことを視野に入れつつ、建設技能労働者の雇用環境の改善に取組むとしています。

この結果、所謂「不良不適格業者」の排除により、必然的に建設業従事者の相当数の淘汰を招来することは明白であると考えられます。

 

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